仕訳の具体例2(クレジットカードによる買い物)
前回は、現金による買い物の仕訳を説明しましたが、
今回はクレジットカードによる買い物の仕訳を説明します。
Credit Cards and Cash / Sean MacEntee
クレジットカード(後払い)の場合
クレジットカードによる支払いは、
- 先に品物を受け取り
- 後で現金を払う
という2つのやり取りから成り立っています。
したがって、仕訳も2行分必要です。
結論から先に示すと、以下のような仕訳になります。
借方 | 貸方 | ||
勘定科目 | 金額 | 勘定科目 | 金額 |
(趣味・娯楽) | 130円 | (買掛金) | 130円 |
本をAカードで支払い | |||
(買掛金) | 130円 | (普通預金) | 130円 |
Aカード支払い分をB銀行口座で引き落とし |
ここで「買掛金」という言葉が出てきましたが、
要は「後払い分のお金」ということです。
いわゆる「ツケ」に相当するものです。
本来は現金で払うところをツケにすることで、
現金を払うタイミングを未来にしているのです。
ということは、ツケで買い物した時は、
何も引き渡さずに、商品を受け取っているわけで、
貸方には書くものはないと考えるでしょう。
しかし、簿記の考え方では、ツケによる買い物をしたときは、
「決められた代金を後で請求できる権利を引き渡す」
と考えることにしています。
これに相当する勘定科目が「買掛金」です。
そして、実際に銀行口座からカード支払い分が引き落とされるときは、
「その権利を回収する代わりに、口座の残高を減らす処理をしている」
と考えることにしています。
ちなみに、ツケで商品を買った時の代金を買掛金で処理するのに対して、
ツケで商品を売った時の代金は「売掛金」と呼びます。
しかし、家計簿をつけている限りでは、
売掛金を仕訳に書き込む機会はまずないでしょう。
会社の場合は大いにあるはずです。
次回は、プリペイドカードによる買い物について説明します。